自動車総連は来春闘で、平均月6千円以上の「賃金改善」を統一要求する執行部案を固めた。
賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)にあたり、要求するのは2年連続。
来年1月の中央委員会で決める。
金額を示して要求するのは、2009年以来となる。
労働組合の中央組織、連合が「ベア2%以上」の要求方針を示したのを受けたもので、
6千円は加盟労組の平均月例賃金の2%を上回る。今春闘は具体的な金額は各労組の判断に委ねていた。
平均賃金が高い大手メーカーなどは金額を上積みする可能性もある。
2%のベアを獲得しても、日本銀行の消費者物価指数の今年度見通し
(生鮮食品を除く総合で3.3%上昇)を下回り、実質的な賃金は減る。
ただ、消費増税分は労組内でも「社会全体で負担するのは仕方が無い」
(大手労組の幹部)との意見が強い。6千円は00年以降で最も高い要求額となり、
「現実を踏まえた」(同)という面もある。
(11月29日 朝日新聞より)