働いた時間と賃金を切り離す新しい働き方について検討する
厚生労働省の審議会が29日開かれたが、労使間の議論は平行線をたどり、
来月に結論を持ち越した。
この働き方に対し、労働側に「長く働いても残業代ゼロとなる」との懸念が強いためだ。
解散・総選挙の影響で当初より1カ月遅い今月末までに報告書をまとめる予定だったが、
さらにずれ込むことになる。
29日の労働政策審議会では、労働側が「健康確保措置が不十分で、
長時間労働を誘発する懸念が払拭(ふっしょく)できない」などとして
新制度の導入に改めて反対を表明。
一方、経営側は「働き方の多様化に対応した選択肢が必要」と主張し、
労使間の隔たりは埋まらなかった。
また、有給休暇の取得を促すため、企業に対し一定日数を指定させる
仕組みについて、これまで経営側は「3日」を主張していたが、
労働側はこの日、「働き過ぎ防止のため少なくとも8日は必要」と提案した。
(2015年1月29日 朝日新聞より抜粋)