財務省と内閣府が12日、2015年1〜3月期の
法人企業「景気予測調査」によると、大企業全産業の
景況判断指数は1.9増加となったと発表した。
3四半期連続となったのは、円安を追い風にした
企業業績の改善基調などが背景にある。
ただ、輸入原材料価格の上昇が食品メーカーや鉄鋼業の収益を
圧迫したことなどにより、
前回の14年10〜12月期調査(5.0増加)を下回った。
中小企業は14.8減少と前回調査(10.1減少)より悪化した。
財務省は「景気は緩やかな回復基調が続いている」と説明しているが、
中小企業を中心に、日本経済に対する見方が依然として
慎重であることを示す結果となった。
大企業全産業では、自動車向けの受注が増えた
生産用機器製造業や建設業、不動産業の改善が目立つ。
一方、原油価格下落を受けて石油会社などは悪化した。
先行きは、4〜6月期は1.0増加、7〜9月期は7.8増加。
中小企業は、改善するものの減少が続く。
14年度の全規模全産業の設備投資見込みは前年度比5.1%増。
スマートフォンや自動車向け電子部品の生産能力増強などが寄与した。
15年度見通しは3.9%減となった。