2015年春季労使交渉で、大林組は16日、
月額5500円(前年比1.2%増)のベースアップ(ベア)を
実施することを決めたと発表した。
ベア実施は、同社と国内グループ会社の
従業員約1万2700人が対象となる。
また、大成建設も経営側が月額7910円(前年比1.5%増)の
ベアを実施する方針を労働組合に伝え、組合側は週内にも受け入れる
方向となった。ベア実施は社員8千人が対象となる。
建設業界では人手不足感が強く、
賃上げが他社に波及する可能性もある。
昨年の春闘で大林組は16年ぶり、
大成建設は17年ぶりにベアを実施しており、
両社とも2年連続のベアとなる。
電機大手の労使は引き上げ率1%前後で詰めの交渉を進めており、
両社の水準はこれを上回る。
大林組と大成建設は初任給も引き上げ、
ともに大卒の場合は22万円となる。
初任給引き上げや定期昇給なども含めた全体の昇給率は、
大林組で2年連続増で4%程度、
大成建設で6年ぶり増で4.2%となる。
ゼネコンでは今後、鹿島や清水建設の労働組合が
経営側に対して、賃金改善要求を行うことにしている。