内閣府が8日、3月の景気ウオッチャー調査の結果をまとめたところ、
3ヶ月前と比べた街角の景況感を示す現状判断DI(指数)は、
52.2(前月比2.1ポイント上昇)となり、
4ヶ月連続で改善したことがわかった。
外国人観光客の増加や株価上昇に加え、
賃上げへの期待が景況感を押し上げ、
好不況の分かれ目となる50を2ヶ月連続で上回った。
内閣府は、基調判断を「緩やかな回復基調が続いている」とし、
2ヶ月連続で上方修正した。
また、民間企業で今夏に支給されるボーナスが増え、
昨年の夏と冬に続いて3半期連続でプラスとなるとの
民間予測が相次いでいる。
野村証券は1人あたり平均で37万5472円(前年比2.1%増)、
第一生命経済研究所は1.6%増、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは
1.8%増をそれぞれ見込む。
いずれも伸び率は昨夏の実績(2.7%増)から鈍化するが、
個人消費を後押ししそうだ。
一方、自動車や電機などの輸出関連企業は、
円安で好調な業績を反映した。建設業や飲食業などは、
人手不足による待遇の改善がボーナス増につながる見込みだ。
ただ、2008年のリーマン・ショックまでの
平均支給額は40万円台で、依然として下回っている。
原油安による収益拡大などで、今後も幅広い業種で
ボーナス増が見込まれるが、リーマン・ショック前の
水準に戻るには時間がかかるとみられる。