就活支援会社「アイデム」の調査によると、
2016年春に卒業予定の大学生らの
採用活動状況(3月1日時点)を企業に聞いたところ、
既に約2割の会社が採用を終了していることが分かった。
「学業優先」の理由から、会社説明会開始と選考活動の開始時期を、
従来より3〜4カ月繰り下げる経団連の指針が初適用されたが、
一部企業では先行している実態が浮き彫りになった。
3月1日時点の採用活動(会社説明会などを含む)の
状況について聞いたところ
「まだ何も行っていない」企業は36.5%、
「現在行っている」が45.6%だった。
一方で「既に終了している」と回答した企業が17.9%に上った。
このうち8割が1月ごろまでに活動を終了していた。
選考開始時期と内定を出し始める時期を聞くと
「15年3月」が12.2%、11.9%と最多で、
アイデムの担当者は「企業によって8月の選考開始ルールが
順守されていない様子がうかがえる」としている。
また、本来、採用に直結しないとされるインターンシップ(学生の就業体験)も
「選考の一環」とする企業が39.1%と最も多かった。
経団連は学生が勉強に専念する時間を増やすため、
説明会開始を3年生12月から翌年3月に、
選考開始を4年生4月から8月にする採用ルールを定めた。
調査は今年3月1〜3日、16年度に新卒学生の採用を
予定する全国の企業を対象にインターネットで実施。
製造業などの大企業や中小企業1000社から回答を得た。