資生堂は、店頭で化粧品の販売を担う
「ビューティーコンサルタント(BC)」の正社員採用を、
2016年4月から11年ぶりに復活させる。
現在約2千人いる契約社員にも正社員登用試験を受けてもらい、
合格者から順次正社員にする。
ビューティーコンサルタント(BC)の意欲を引き出し、
販売力を強化するのがねらいである。
16年4月には、約500人を新たに正社員として採用。
若い世代を多く店頭に配置することで若い客を取り込み、
人口減によるパイの奪い合いに備える。
資生堂は長くビューティーコンサルタント(BC)の
正社員採用を続けていたが、急成長するドラッグストアにも
ビューティーコンサルタント(BC)を配置する必要が出てきたことや
人件費の削減などを理由に、契約社員の採用に切り替えた。
最後まで正社員採用を続けたデパート担当も、
06年4月から契約社員採用となった。
また、27日、2015年3月期(通期)連結決算は、
増収・営業減益になったと発表した。
消費税率引き上げの影響から国内で化粧品が低迷し、
営業利益は前期比44.4%減の276億1300万円だった。
売上高は2.1%増の7776億円。
昨年外部から登用され、2年目を迎える
魚谷社長の改革は道半ばといえそうだ。
通期売上高は、国内では秋以降にてこ入れを図った
主力ブランドが好調だったものの、低価格帯商品が苦戦し3.1%減。
海外売上高が円安効果で膨らんだが、アジアなどの販売は不振だった。
記者会見で魚谷社長は「下期に入り、ブランド刷新効果から
国内売上高は回復基調にある」と強調。
今後、ブランド、コスト改革を加速させると表明した。